~万人坑を知る旅~ ④4日目:本渓炭鉱の万人坑と本渓水洞観光2009/09/28

午前:本渓炭鉱の万人坑を見学。午後:世界最長の鐘乳洞・本渓水洞を船に乗り観光。その後、撫順へ。

ここもまた、簡単には行けない。李先生も方角はわかるが、どの道かは不確かで、歩いてる途中で出会った地元のお母さんに訊きながら登っていく。のどかな炭坑の町だ。

☆撫順 泊 煤都賓館(3つ星クラス)

~万人坑を知る旅~ ④本渓炭鉱の万人坑(紀念碑)2009/09/28

ここは当時の炭坑でガス爆発事故があり、千数百名が亡くなった現場で紀念碑の左下には「肉丘 」とある。事故で炭坑労働者の遺体がばらばらにちぎれ、この名前がついているのだそうだ。

李先生から説明を受け、紀念碑裏の碑文やその周辺全体にいまも大量の遺骨が埋まっている地面の上に立ちつくしていると、周辺で働く炭坑労働者のおじさんたちが集まってきた。

へ~、日本から、慰霊?ふ~ん、今もここは炭坑の町だよ、ほら、あそこが今かかってるとこだよ、という風な感じで話しかけてくる、気さくなおじさんばっかりだった。

おじさんたちも一緒に記念撮影してゆっくり歩いて下った。

~万人坑を知る旅~ ④本渓炭鉱の万人坑(紀念碑裏)2009/09/28



紀念碑の裏面の上部に刻まれていた文字。


意味は調べているところです。。。

~万人坑を知る旅~ ④本渓水洞2009/09/28

船に乗って本渓水洞を巡る。水洞も圧巻!だけど、その周辺の自然や庭園も素晴らしい景勝地。紅葉でも有名だとか。

万人坑参観ばかりでは暗すぎる、せっかく本渓に行くのだから、観光も楽しんでもらって、という李先生の配慮で午後は観光。

本渓水洞は世界最長の鍾乳洞。数100万年前に形成された大型石灰岩により形成されており、現在その長さは全長3,000メートルを有し、水の流れはいつまでも枯渇する事が無いと言われています。水底が見えるほどの水の美しさ。年間を通じて,12℃という洞内は、夏、ひんやり涼しく、冬、暖か、四季を問わず観賞できる。洞内は「三峡」、「七宮」「九宮」三つに分かれ、「九曲銀河」と名前をつけられ、天井から大きく下がる鐘乳石や床からタケノコのように堆積できる石筍など幻想な世界を繰り広げています。両岸100余ヶ所、様々な大自然の造形美は訪れる人を魅了します。

インディジョーンズの世界!寒いので入口でジャケット借りてボートに乗り込み往復50分。暗く深刻にもなった万人坑参観のこわばりも癒されるようなリフレッシュタイムでした。先生、ご配慮ありがとうございました!

~万人坑を知る旅~ ④質問&感想交換2009/09/28

李先生にいろいろ質問があり、青木さんも誘って、と。そうしたらみんな誘った方がいいな、と全員で李先生と夕食後に語らいのひとときを持ちました。静かなお店もないし、ロビーも騒がしいので、先生の部屋に集まって、一人一人に感想も述べてもらいました。

いつもは旅の最後の夕食時にこの感想交換をして、この旅を締めくくるんだけど、今回はこの夜にじっくりそれができて良かった。

先生も日本語で出版した本の間違いやアドバイスなどを求められ、「間違ってないけど表現のおかしい日本語が多いですね」「映像が浮かぶような写真や正確な地図が必要」等、率直な意見に感謝しておられました。

感想として、印象的だったのは「本当に多くの多くの民間人が殺されていたことを実感した。軍隊が人を殺したのではなくて、企業が人を殺した。軍隊や憲兵隊はその用心棒みたいなものだったんだなと思う。」

今回は6か所を参観したが、ともかく、万人坑というだけあって、甚大な量の遺骨が、つまり「殺された」人間が中国の大地に埋まっているという事実を体感した。

 * 煤都賓館
1920年代に旧炭鉱倶楽部として建てられたオールドホテル。旧撫順鉄道倶楽部、旧撫順大和旅館。非常に趣きのある西洋館。