「万人坑を知る旅」報告学習会2010/02/04

「万人坑を知る旅」
  報告学習会

―万人坑が告発する
  日本の中国侵略の実態

万人坑とは、過去の日本による中国侵略戦争中に、鉱山や大規模な工事現場で、中国人労働者に苛酷な労働を強要した結果、栄養失調やケガ、病気、虐待などで使いものにならなくなると、ある時は生きながらも捨てた「ヒト捨て場」。数千、数万の人びとがまとめて捨てられ埋められ、「偽満州国」を主体に中国各地に多く残存する。中国における強制連行・強制労働の犯罪現場の多くに万人坑が作られているので、強制連行と万人坑は切り離して考えることのできない一体不可分のもの。昨年秋、6ヶ所の万人坑の現場で見て学んだことを伝えます!

当日は、李秉刚教授から提供いただいた、万人坑幸存者の証言映像も上映します。

■報告:青木 茂
(『偽満州国に日本侵略の跡を訪ねる』著者、撫順の奇蹟を受け継ぐ会会員) 
    野津 加代子
(平和学習の旅「万人坑を知る旅」主催、撫順の奇蹟を受け継ぐ会関西支部 代表)

■2010年 3月14日(日) 13:30~16:45 (開場:13:15)

■弁天町市民学習センター 第2研修室
  大阪市港区弁天1-2-2-700 (オーク2番街7階)
  TEL:06-6577-1430

 最寄駅:地下鉄 中央線「弁天町駅」西口2A出口より徒歩3分
       JR 環状線「弁天町駅」北口より徒歩3分
           連絡通路を通り、中央エレベータで7階

■参加資料代:800円

■主催:撫順の奇蹟を受け継ぐ会関西支部

■問い合わせ先:090-8860-9961(竹本)

* 鶴岡炭鉱東山万人坑の労働者の遺骨(中国 黒竜江省)
  李秉刚 著 『万人坑を知る―日本が中国を侵略した史跡』より

日本政府は1942年11月「国民動員計画」の「重筋労働部門」の労働力として中国人を内地移入させることを定めた「華人労務者内地移入に関する件」を閣議決定しました。そして、第二次大戦中に日本企業は中国から約4万人を強制連行し、日本各地135カ所の事業所で強制労働に従事させました。秋田県にある花岡川の改修工事等を請負った鹿島組により日本移入した中国人らが過酷な労働条件に耐えきれず、1945年6月、800人が蜂起した「花岡事件」はよく知られています。

一方で、中国侵略戦争当時に強制連行され、中国国内の偽満州国の炭鉱やソ連国境での軍事秘密要塞工事等で強制労働させられた中国人の被害についてはほとんど知られていません。その数は広範囲にわたり、膨大で正確な数字情報は不明です。
中国人研究者が「地獄以下の地獄」と表現する人間扱いされない劣悪な炭鉱労働で殺された多くの中国人民。そして、日本軍支配下で絶対秘密裏に構築した地下要塞造り等で働かされた中国人工人や苦力たちは軍事機密漏洩防止の名のもとに工事後には殺されたという事実。そうした炭鉱や多くの遺骨を埋めた万人坑、軍事要塞は偽満州国を主に多く残存しています。

「もうひとつの強制連行」というにはあまりに被害規模が大きく、酷すぎる、この中国国内での強制連行と強制労働の被害の事実を知って欲しいです。(-_-)