【毎日新聞掲載記事】万人坑:旧満州「もう一つの強制連行」 歴史に光を、14日に報告会 /大阪2010/03/12

 
 今日の毎日新聞朝刊に
写真入りで「万人坑を知る旅」報告学習会について掲載されました。



* 中国遼寧省の鉱山にある
 万人坑。遺骨が残り、野津
 さんら旅行参加者が花束を
 たむけた。
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万人坑:旧満州「もう一つの強制連行」 歴史に光を、14日に報告会 /大阪

 大阪市の市民団体の女性が、中国侵略戦争の際に鉱山などで現地の人が酷使されて埋められた跡「万人坑(まんにんこう)」を知る旅を催し、報告会を14日午後1時半から、大阪市港区弁天1の弁天町市民学習センターで開く。中国人が日本国内に連れて来られ酷使されたことはよく知られているが、旧満州などでの「もう一つの強制連行」はほとんど知られておらず、「想像以上の被害規模だった」という。

 企画したのは、日本人戦犯を中国側が寛大に扱ったことなど元日本兵から聞き取っている「撫順(ぶじゅん)の奇蹟(きせき)を受け継ぐ会」関西支部代表の野津加代子さん(48)。遼寧政治経済学院の李秉剛(りへいごう)元教授が万人坑などを研究していることを知り、案内役になってもらった。

 旅行は昨年9月に実施し、野津さんら戦後世代3人を含め6人が遼寧省(旧満州)の炭鉱や鉄鉱などにある6カ所の万人坑を訪問。過酷な労働の後、栄養失調やけが、病気、虐待などで亡くなった人たちがまとまって埋め捨てにされており、おびただしい遺骨だったという。

 李元教授は「関心を示す人が少ない万人坑の悲痛な歴史の事実を日本人に知ってもらえてうれしい。今後も交流に尽くしたい」と話したという。

 資料代800円。野津さんは今年9月末にも別の万人坑旅行を計画中。問い合わせは竹本さん(090・8860・9961)。【大島秀利】